プロが指南!布製品のカビ対策とカビ除去方法【衣類・小物・家具など】
2024/04/13
こんにちは!カビバスターズ岐阜の佐藤です。
いつもカビバスターズ岐阜のブログをご覧いただきありがとうございます。
プロが指南!布製品のカビ対策とカビ除去方法【衣類・小物・家具など】
「トートバッグにカビが発生!漂白剤での洗濯は安全?」
「布製ソファのカビ除去ってどうすればいいの?」
布製品にカビが生えたとき、適切な対処方法がわからず悩んでしまうことがあります。
表面が滑らかな素材の場合は除去が比較的容易ですが、布地にカビが発生すると繊維の奥に侵入してしまい、取り除くのが難しいこともあります。
誤った処理方法では生地を傷つけたり色落ちさせたりしてしまうこともありますので、正しいカビ対処が必要です。
そこで今回は、布製品にカビが生えた場合の適切な対処法について解説します。
洗濯可能な衣類のカビ取り方法だけでなく、洗えない家具や小物などの布製品のカビ除去方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
この記事では以下のことが分かります。
・洗える布製品のカビ除去方法
・洗えない布製品のカビ除去方法
・自宅でできない場合の対処方法
・布製品にカビが発生する原因
・布製品のカビ対策
目次
1.カビの種類と特徴:「白カビ」と「黒カビ」の解説
2.漂白剤を使った布製品のカビ除去方法
2-1. 事前の準備
2-2. カビ除去の手順
3.頑固な黒カビの除去法:塩素系漂白剤の活用方法
3-1. 事前の準備
3-2. 黒カビ除去の手順
4.洗えない布製品のカビ除去:消毒用エタノールの使い方
4-1. 準備するもの
4-2. カビ除去の手順
5.カビ除去が難しい場合の対処法:プロのクリーニング業者の利用
5-1. 適切なクリーニング業者の選び方
6.布製品にカビが生える原因とは?
6-1. 湿度が高い場所へ置いている
6-2. 衣類や布製品の湿ったままの放置
6-3. 汚れや皮脂の付着
7.布製品をカビから守るための対策【衣類・小物】
7-1. 濡れたままの放置を避ける
7-2. 湿度の高い場所への保管を避ける
7-3. 汚れを定期的に除去する
7-4. 通気性を確保する
7-5. 除湿剤の効果的な活用
8.布製品をカビから守るための対策【家具】
8-1. 部屋の湿気を取り除く
8-2. 換気を励行し、風通しを確保する
8-3. 定期的な掃除を心がける
8-4. 濡れた家具は速やかに乾燥させる
8-5. 壁と家具の間に隙間を作る
9.まとめ
1.カビの種類と特徴:「白カビ」と「黒カビ」の解説
まず、布に生えやすいカビの種類について解説します。
カビは一概に同じではありません。種類によって発生する場所や取り除き方が異なります。
特に布製品に生えやすいカビとして知られるのは、「白カビ」と「黒カビ」です。
白カビの特徴
白カビは布の表面に白い綿のようなものが付着します。菌糸を伸ばしながら急速に増殖し、他の場所にもすぐ広がることがあります。ただし表面に付着しているだけなので、取り除きやすい傾向があります。
黒カビの特徴
黒カビは布に黒い点のようなものが散在します。特に濡れた状態や高湿度の場所に生えやすい傾向があります。また、繊維の深いところまで根を張っていることが多く、取り除きが難しいと言われています。プロでも取り除きにくいため、非常に厄介なカビとされています。
布に生えたカビの種類を理解し、適切な対処方法を選ぶことが重要です。
2.漂白剤を使った布製品のカビ除去方法
布製品のカビ取りには、まず酸素系漂白剤を使用した丸洗いが基本です。
酸素系漂白剤は、カビを効果的に除去するための強力な洗浄剤です。
シャボン玉石けんの酸素系漂白剤やグラフィコのオキシクリーンなどが代表的な製品です。
衣類などの場合、洗濯表示マークに丸洗いが可能かどうかが記載されていますので、確認してください。
もし洗濯禁止や漂白剤の使用禁止が記載されている場合は、別の方法を検討する必要があります。
洗えない布製品には消毒用エタノールを使用してカビを除去する方法があります。
2-1. 事前の準備
必要な準備として、以下のアイテムを用意しましょう。
・酸素系漂白剤
・バケツや桶
・歯ブラシ
・マスク
・ゴム手袋
カビの胞子を吸い込まないようにするために、そして手荒れを防ぐために、マスクとゴム手袋を着用して作業を行ってください。
2-2. カビ除去の手順
① 桶に温かいお湯を注ぎ、その中に酸素系漂白剤を溶かしてください。
② 黒カビが発生している場合は、歯ブラシに酸素系漂白剤をつけてカビの部分に塗ってください。
③ 布製品を桶に入れてしばらく放置し、漂白剤が作用するのを待ちます。
④ カビが残っている場合は、歯ブラシを使って丁寧にカビを除去してください。
⑤ 布製品を洗濯機に入れ、すすぎと脱水を行います。手洗いのみ可能な場合は、手で洗ってください。その後、よく乾かすために天日干しを行いましょう。
3.頑固な黒カビの除去法:塩素系漂白剤の活用方法
黒カビは取り除くのが非常に難しいことは先にご説明しましたが、酸素系漂白剤では根深いカビを完全に除去するのは難しい場合があります。
そんな時には、塩素系漂白剤を使用することが有効です。
ただし、色柄物には使用できないことがありますので、洗濯表示マークを必ず確認し、塩素系漂白剤を使用できるものに限り使用してください。
3-1. 事前の準備
必要な準備として、以下のアイテムを用意しましょう。
・塩素系漂白剤
・桶
・マスク
・ゴム手袋
・ゴーグル
・長袖の服(色落ちしても問題のないもの)
作業中には、塩素系漂白剤と酸性タイプの製品を混ぜることは絶対に避けてください。
混合すると危険な塩素ガスが発生する可能性があります。
塩素ガスは非常に危険で、最悪の場合死に至ることもあります。
したがって、作業中は必ず換気を行い、作業スペースを十分に通気させましょう。
また、塩素系漂白剤には水酸化ナトリウムが含まれており、皮膚や目に触れると深刻な障害を引き起こす恐れがあります。
作業中はマスク、ゴム手袋、ゴーグル、そして色落ちしても問題のない長袖の服を着用し、皮膚や目を保護することをおすすめします。
3-2. 黒カビ除去の手順
①桶にぬるま湯を入れて、そこに塩素系漂白剤を入れてください。
②桶に布製品を入れてつけ置きして、しばらく放置してください。
③布製品を洗濯機に入れて、すすぎと脱水を行います。
もし手洗いのみ可能な布製品だった場合は、洗濯機を使用せずに手洗いしてください。
それから天日干しして、しっかりと乾かすようにしましょう。
4.洗えない布製品のカビ除去:消毒用エタノールの使い方
小物や家具など、丸洗いできないアイテムにカビが発生した場合、衣類と同様に簡単に対処することはできません。
そのような場合には、消毒用エタノールを使用してカビを除去することをおすすめします。
カビはアルコールに対して比較的弱いため、消毒用エタノールを使ってカビを死滅させることができます。
ただし、エタノールには漂白成分が含まれていないため、黒カビの場合はカビの跡が残る可能性があります。
自分で処理するのが難しい場合は、プロに依頼することも検討してください。
4-1. 準備するもの
必要な準備として、以下のアイテムを用意しましょう。
・消毒用エタノール
・スプレーボトル(必要な場合)
・布巾
・ブラシ(馬毛ブラシなど)
・マスク
・ゴム手袋
作業中の安全を確保するために、マスクとゴム手袋を着用してください。これにより、カビの胞子を吸い込んだり、手荒れを防ぐことができます。
注意事項
換気する: カビ取り作業中はカビの胞子が飛散しやすいため、換気をしながら作業を行いましょう。
火気の近くで使用しない: エタノールは引火する可能性があるため、火の近くで使用しないでください。
目立たない場所で試してから作業する: カビ取り作業を行う前に、目立たない場所で試してみて、問題がないことを確認しましょう。
これらの注意事項を守ることで、安全かつ効果的にカビ取り作業を行うことができます。
4-2. カビ除去の手順
①ブラシで表面のカビを取り除く際には、布製品に付着したカビを丁寧に払い落としてください。カビの胞子が飛散する可能性があるため、庭やベランダなどの屋外で作業することがおすすめです。作業後はブラシを除菌することも忘れずに行いましょう。
②消毒用エタノールを吹きかけた後は、カビやその周辺に十分に吹きかけてからしばらく放置してください。スプレーボトルにエタノールを注ぎ入れ、均一に拭き取れるように心がけましょう。
③布巾で消毒用エタノールを拭き取った後は、風通しの良い場所に干して十分に乾燥させてください。布製品が完全に乾いたら、カビの再発を防ぐために保管する前にしっかりと確認しましょう。
5.カビ除去が難しい場合の対処法:プロのクリーニング業者の利用
ここまで布製品にカビが生えた際の自宅での対処方法を紹介しましたが、場合によっては個人では対処しきれないほどカビが深刻な場合や、洗濯不可の布製品にカビが生じた場合もあります。
カビが少しでも残っていると再発のリスクが高まります。
そのため、徹底的な除去が必要です。衣類にカビが残ったままクローゼットにしまってしまうと、他の衣類にもカビが広がる可能性がありますので、除去作業は重要です。
捨てることが難しい、または買い替えが難しい布製品にカビが発生した場合は、プロの手に依頼することを検討しましょう。
クリーニング業者などの専門家に依頼することで、徹底的なカビ除去が可能です。
5-1. 適切なクリーニング業者の選び方
衣類などであれば、近所のクリーニング店に持ち込むという手段があります。
クリーニング店では実際にカビが生えている箇所を見せながら相談できるため、要望を伝えやすいというメリットがあります。
また、店頭に行く時間がない場合は、宅配クリーニングを利用する方法もあります。
ただし、一般的なクリーニング業者ではカビ取りに特化していないため、カビの状態によっては受け付けてもらえない場合や、カビの跡が残ったまま返ってくることも考えられます。
6.布製品にカビが生える原因とは?
布製品がカビになる原因について、まずカビが生育するための条件が整ってしまうことが挙げられます。
カビは水分(湿度)、温度、埃などの栄養源、そして酸素が揃っている環境で発生します。
では、布製品がこれらの条件に合致する原因について解説いたします。
6-1. 湿度が高い場所へ置いている
一般的に、湿度の高い環境がカビの発生を促進します。
湿度が60%を超えるとカビが活動し始め、湿度が高ければ高いほどその成長が加速します。
普段湿度を意識していない方も多いかもしれませんが、湿度60%以上がカビの繁殖に適した状況であることは重要です。
具体的に2022年の東京の月ごとの平均湿度を見ると、3月から12月の間で湿度が60%を超えています。
特に4月から11月にかけては湿度が70%以上になることが多いです。
このような状況下では、屋内の湿度も高くなり、部屋の中で家具や衣類がカビに影響を受けやすくなります。
特にクローゼットやタンスの中は湿気がこもりやすいので、そこに保管されている衣類や小物にもカビが生えやすくなります。
6-2. 衣類や布製品の湿ったままの放置
高湿度の環境や濡れた場所では、特に黒カビが生えやすいことが知られています。
黒カビは非常に除去が難しく、プロでも完全に取り除くことができない場合もあります。そのため、場合によっては処分するしかないこともあります。
黒カビの除去が難しいだけでなく、健康にも害を及ぼす可能性があるため、できるだけ湿度の高い状態や濡れた状態を避けることが重要です。
6-3. 汚れや皮脂の付着
カビが繁殖するには栄養が必要であり、その栄養源となるのは汚れです。
例えば、ソファには座ることで髪の毛や食べカス、人間の皮脂などが付着します。また、衣類や小物には汗や手垢が付くこともあります。
これらの汚れた場所にカビの胞子が付着すると、それがカビの栄養源となり、繁殖を促進させます。
その結果、カビは徐々に範囲を広げていきます。そのため、日常生活での清潔さや汚れの除去が重要です。
7.布製品をカビから守るための対策【衣類・小物】
カビの発生には「水分(湿度)」「温度」「栄養源」「酸素」の4つの要因が必要です。
これらの要因のうち、一つでも欠ければカビの発生を抑えることができます。
まずは衣類や小物などの布製品に対するカビ対策をご紹介します。
7-1. 濡れたままの放置を避ける
雨の日など、服やバッグ、財布が濡れることはよくあります。
しかし、そのまま放置しておくと、黒カビが生える可能性が高まります。
濡れたものは速やかに風通しの良い場所に置いたり、ドライヤーを使用して十分に乾燥させることが大切です。
特に衣類は洗濯後、完全に乾いてからしまうように注意しましょう。湿ったまま収納するとカビが発生しやすくなります。
7-2. 湿度の高い場所への保管を避ける
カビが発生しやすい場所には置かないようにしましょう。
例えば、窓際に置くと結露で湿度が高まることがあります。
また、タンスやクローゼットは通気が悪く湿気がこもりやすいので、湿気対策をして湿度を下げるようにしましょう。
7-3. 汚れを定期的に除去する
カビの栄養源を断つことで、カビの繁殖を抑制できます。
衣類は基本的に洗濯して汚れを落とし、その後にタンスなどにしまいましょう。
洗濯できない衣類は、しばらくクローゼットの外に出しておいて汗を蒸発させ、洋服ブラシで付着した汚れを除去しましょう。
また、バッグや財布などは手に触れるものなので、手垢などが付着しやすいです。定期的に手入れを行うことが大切です。
7-4. 通気性を確保する
湿気がこもりやすい場所では、通気性が悪くなりがちです。
特にタンスやクローゼットのような閉め切った場所は、湿気がこもりやすい傾向があります。
定期的に換気を行い、こもっている湿気を排出することが重要です。
湿度の低い日に行うか、部屋を除湿しながら換気すると効果的です。
また、タンスやクローゼットの中が物で詰まっていると、換気しても湿気が残りやすいです。
収納場所に余裕を持たせることで、空気の循環を良くしましょう。
7-5. 除湿剤の効果的な活用
保管場所の湿気対策で最も手軽な方法は、除湿剤を置くことです。
湿気は特に隅や角に溜まりやすいので、そういった場所に除湿剤を配置すると効果的です。
ただし、除湿剤の効果がなくなると湿気が再び溜まってしまいます。
そのため、除湿剤の交換タイミングをこまめに確認し、必要に応じて新しいものに交換することが重要です。
8.布製品をカビから守るための対策【家具】
続いてソファや椅子、マットレスなどの布製品の家具のカビ対策を紹介します。
8-1. 部屋の湿気を取り除く
湿気対策はカビ予防において特に重要です。
日本の多湿な気候では、季節によっては高湿度の状態になりやすいです。
エアコンの除湿機能や除湿機を活用して、室内の湿度を60%以下に保つようにしましょう。
湿度がわからない場合は、湿度計を使用することをお勧めします。
手頃な価格で入手でき、数値が目で見てわかるため湿度管理が簡単になります。
8-2. 換気を励行し、風通しを確保する
閉め切った部屋では湿気がこもりやすいため、定期的に窓を開けて換気することが重要です。
ただし、窓を1か所だけ開けると周囲の空気しか入れ替わらないため、複数の窓を開けるようにしましょう。
部屋に窓が1つしかない場合は、ドアと別の部屋の窓を同時に開けて、家全体の空気を入れ替えるようにします。
カビは空気が滞留する場所に発生しやすいため、隅々まで空気を循環させることが重要です。
8-3. 定期的な掃除を心がける
掃除を怠ると部屋には埃などのカビの栄養源がたまります。
掃除機を使って埃や虫の死骸、髪の毛などをしっかり吸い取り、定期的に掃除をすることが重要です。
特にソファや椅子などは、食べカスや髪の毛などがたまりやすいので、掃除機や粘着クリーナーを使って定期的に除去しましょう。
8-4. 濡れた家具は速やかに乾燥させる
ソファや他の家具に飲み物をこぼしてしまうことはよくあります。
湿った状態はカビの温床となるため、すぐに拭き取り、風通しの良い場所に置いて十分に乾かすことが重要です。
素材によってはドライヤーを使っても大丈夫ですが、熱に弱い素材には注意が必要です。
また、家具を窓の近くに置くと結露によって湿ることがありますので、カビが生えにくい場所に家具を配置するように心がけましょう。
8-5. 壁と家具の間に隙間を作る
多くの方が家具を壁にぴったりと配置していることでしょう。
しかし、隙間を開けずに置いてしまうと、通気性が悪くなり、湿気や埃がたまりやすくなります。
そのため、浮遊しているカビの胞子が付着してしまうと、瞬く間にカビが広がってしまう可能性があります。
このような事態を避けるためにも、家具と壁の間にわずかな隙間を開けるように心がけてください。
それだけで、通気性が改善され、カビの発生を防ぐことができます。
9.まとめ
布製品にカビが発生した場合の対処方法について、詳しく解説してきました。
衣類や小物など、丸洗い可能なものにカビが生えた場合は、酸素系漂白剤を使用して除去することが有効です。
黒カビが発生している場合は、歯ブラシに酸素系漂白剤をつけて丁寧にカビを除去しましょう。
その後、洗濯機で洗うか、手洗いをして十分に乾燥させます。また、塩素系漂白剤が使える布製品についても、同様の方法でカビを除去することができます。
家具や小物など、丸洗いができない布製品にカビが発生した場合は、消毒用エタノールを使用してカビ取りを行います。
ブラシで表面のカビを除去し、エタノールを十分に吹きかけてから放置します。その後、布巾で拭き取り、風通しの良い場所に干して十分に乾燥させます。
ただし、カビは繊維の奥まで侵入することもあり、完全に除去することが難しい場合もあります。そのため、カビ対策をしっかりと行うことが重要です。
衣類や小物を守るためには、濡れたまま放置せず、湿度の高い場所への保管を避け、汚れを定期的に除去し、通気性を確保し、除湿剤を効果的に活用することが大切です。
家具のカビ対策には、部屋の湿気を取り除き、換気を励行し、定期的な掃除を行い、濡れた家具を速やかに乾燥させることが重要です。
また、壁と家具の間に隙間を作ることで通気性を確保し、カビの発生を防ぐことができます。
このような対策を行うことで、布製品のカビの悩みから解放されることを願っています。
カビバスターズ岐阜の佐藤でした。
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