「コートにカビが発生した時の対処法と7つの予防策を専門家が解説」
2024/04/05
こんにちは!カビバスターズ岐阜の佐藤です。
いつもカビバスターズ岐阜のブログをご覧いただきありがとうございます。
「コートにカビが発生した時の対処法と7つの予防策を専門家が解説」
「クローゼットからコートを取り出したら、カビが…!」「着る予定のコートがカビで真っ白に…」。コートは季節限定で使用され、長期間しまわれるため、カビの発生が起こりやすいものです。
カビ取りに自宅で挑戦する方もいますが、注意が必要です。なぜなら、コートは洗濯が難しい素材が多く、完全にカビを取り除かないと再発のリスクがあります。
この記事では、自宅でのカビ取り方法やクリーニング業者の選び方、さらにはコートにカビが発生する原因や予防策について解説します。
コートを大切にする方々の参考にしていただければ幸いです。
目次
1.コートのカビ取り前の準備:タグとカビの種類をチェックする
1-1. 洗濯表示マークの確認
1-2. カビの種類を見極める
2.【白カビ】コートのカビ取り方法
2-1. 準備と注意事項
2-2. カビ取りの手順
3.【黒カビ】コートのカビ取り方法
3-1. 準備と注意事項
3-2. カビ取りの手順
4.クリーニングで完全除去:カビの再発を防ぐ
4-1. 地元のクリーニング店を探す
4-2. 宅配クリーニングの利用
5.コートにカビが発生する原因とは?
5-1. コートの汚れと付着物
5-2. コートの湿気と水分
5-3. 収納場所の湿度と汚れ
6.7つのカビ対策:再発予防に取り組む
6-1. 着用後の陰干し
6-2. 汚れの即時取り除き
6-3. クリーニング後のビニールカバー取り外し
6-4. 除湿剤の設置
6-5. コートの密集を避ける
6-6. 定期的な換気
6-7. 定期的な掃除と手入れ
7.まとめ
1.コートのカビ取り前の準備:タグとカビの種類をチェックする
コートの素材はウール、カシミヤ、ポリエステルなど多種多様です。
素材ごとに特性が異なるため、「摩擦に弱い」「熱に弱い」といった注意が必要です。誤った方法でカビを取り除くと、コートが損傷する可能性も考えられます。
そのため、まずは洗濯表示マークと発生したカビの種類を確認することが重要です。
素材の特性を考慮した適切な対処法を選ぶことで、コートを傷めることなくカビを取り除くことができます。
1-1. 洗濯表示マークの確認
通常、衣類には洗濯表示マークが付いています。
カビを取り除く方法として、アルコールなどを使用する方法や漂白剤を使用する方法がありますが、黒カビの場合は漂白剤を使わなければ色素まで落とすことができません。
ただし、洗濯表示マークに「家庭での洗濯禁止」や「塩素系及び酸素系漂白剤の使用禁止」と記載されている場合、漂白剤を使用したカビ取りはできません。
洗濯表示マークを無視してカビ取りを行うと、コートが縮んだり色落ちしたりする可能性があります。
大切なコートを保護するためにも、必ずタグを確認し、洗濯表示マークに従ったカビ取りを行いましょう。
1-2. カビの種類を見極める
カビは多様な種類が存在し、衣類に発生するカビも「白カビ」と「黒カビ」の2種類に大別されます。
白カビは白い綿のようなものが付着し、特に濃い色の衣類では目立ちやすい特徴があります。
成長が速く、菌糸を広げて増殖するため、早めの対処が必要です。根が浅いため取り除きやすい一方、飛散しやすく、他の場所にも広がる恐れがあります。
一方、黒カビは黒い点のようなものがポツポツと付着し、湿度の高い環境で発生します。
繊維の深いところまで根が張っており、除去が非常に困難です。プロでも取り除けないことがあるほど厄介なカビです。
カビは見つけたらすぐに対処する必要があります。その際、白カビも黒カビも放置せず、適切な対策を行いましょう。
2.【白カビ】コートのカビ取り方法
カビはアルコールに対して比較的弱いため、消毒用エタノールを使用して白カビを取り除くことができます。
ただし、革製品はアルコールによって変色する可能性があるため、革製のコートにカビが発生した場合は、クリーニング業者に依頼するのが最善です。
自宅でのカビ取りが避けられない場合は、まず目立たない部分で試してから作業を行うようにしましょう。
2-1. 準備と注意事項
必要なもの
・消毒用エタノール
・衣類用粘着テープ
・布
・マスク
・ゴム手袋
注意事項
白カビは根が浅く、飛散しやすい性質を持っています。
作業中や移動時にカビの胞子が広がる可能性があるため、ビニール袋に入れてから移動するなど、飛散を防ぐ工夫が必要です。
カビ取り作業は、屋外での実施を推奨します。
屋外で作業ができない場合は、窓を開けて十分な換気を確保しましょう。
2-2. カビ取りの手順
① 屋外でのカビ除去作業 外に出て、コートに付着したカビを払い落とします。作業後には使い捨て可能な古い布を使用することがおすすめです。
② 衣類用粘着テープで表面のカビを取り除く カビを払い落とした後、衣類用粘着テープを使用して表面のカビを取り除きます。
③ 消毒用エタノールを使用する 表面のカビを除去した後は、見えないカビを消毒するために消毒用エタノールを吹きかけます。エタノールを繊維に染み込ませるため、約15分放置します。
④ 布で残ったエタノールを拭き取る エタノールが乾いていなければ、布で優しく拭き取ります。擦るのではなく、軽くポンポンと叩くようにします。
⑤ 完全に乾くまで陰干しする コートが完全に乾くまで、しっかりと陰干しを行います。
※この手順には、酒造会社のノウハウから生まれた高濃度アルコール製剤「ドーバー パストリーゼ77」がおすすめです。高い除菌効果が期待できるため、安心して利用できます。
3.【黒カビ】コートのカビ取り方法
黒カビは繊維の奥深くまで侵入するため、単に死滅させるだけでは根絶できません。
そのため、酸素系漂白剤を使用する必要があります。
しかし、黒カビはクリーニング業者でも対処が難しいほど厄介なものです。そのため、自宅でのカビ取りは非常に困難です。
時間をかけて丁寧にカビ取りを行っても、完全に除去できない可能性があるため、その点を考慮して作業を行ってください。
3-1. 準備と注意事項
用意するもの
・酸素系漂白剤
・コートが入る大きな容器(洗面台でも可)
・綿棒
・ゴム手袋
注意事項
洗濯表示マークの確認で述べたように、素材によっては自宅での洗濯や漂白剤の使用が制限されています。
コートを損傷させないためにも、洗濯表示マークに従うことが重要です。
漂白剤を使用できない場合は、無理せずにクリーニング業者に依頼することをお勧めします。
3-2. カビ取りの手順
①綿棒で酸素系漂白剤をカビの部分に塗布します。綿棒に適量の漂白剤をつけ、カビの部分に丁寧に塗り込んでいきます。
②大きな容器にぬるま湯と酸素系漂白剤を溶かします。容器にぬるま湯を入れ、酸素系漂白剤を加えて溶かします。
③コートを容器に漬けます。溶かした酸素系漂白剤の入った容器にコートを入れ、適度な時間漬けます。カビの状況に応じて約1時間程度漬けてください。
④コートを水で洗い流します。コートをもみ洗いし、漂白剤が残らないように丁寧に洗い流します。
⑤完全に乾くまで陰干しします。コートをしっかりと陰干しし、完全に乾燥させます。
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4.クリーニングで完全除去:カビの再発を防ぐ
黒カビはしばしば根深いため、完全に取り除くことが難しい場合があります。そのような場合、プロの手に委ねることが適切です。
自宅でのカビ取りが一見成功しても、カビは頑固で、完全に死滅していない場合があります。不完全な処理でクローゼットに戻すと、再びカビが発生し、他の衣類に被害を及ぼす恐れがあります。
再発を防ぐためには、クリーニング業者に依頼し、カビを完全に死滅させることが必要です。
4-1. 地元のクリーニング店を探す
最も手軽な方法は、近隣のクリーニング店にコートを持ち込むことです。
店舗の利点は、店員と直接話しながら実物を見ながら相談できることです。
一方、クリーニング店には技術力の差や得意不得意がありますが、それを見極める材料が不足していることが欠点です。
口コミも少ないため、信頼できる店を見つけるのは難しいかもしれません。初めての店舗に頼むときは、不安を感じるかもしれません。
また、黒カビの除去は難しいため、一部のクリーニング店では受け付けていないこともあります。
黒カビを取り扱っていても、完全に除去できないことがあるので、店舗選びは慎重に行う必要があります。
4-2. 宅配クリーニングの利用
近年、増加している宅配クリーニングを利用する方法もあります。
宅配クリーニングの利点は次の通りです。
・大量の衣類を店舗に持ち込まずに済む
・店舗の営業時間に縛られない
・全国のクリーニング業者から選択できる
・利用者の口コミがオンラインで見つけやすい
小さな子供がいるため店舗まで行くのが難しい方や、忙しい仕事のために店舗の営業時間に合わせるのが難しい方にとって、宅配クリーニングはお勧めです。
また、近隣のクリーニング店が少ない場合、宅配クリーニングを利用することで多くの選択肢から選べる利点もあります。
ただし、店舗と異なり、衣類を見ながら要望を伝えることが難しいため、不便な場合もあります。
また、クリーニングされた衣類が自宅に届くまで仕上がりがわからないというリスクもあります。
さらに、カビの状態によっては受け付けない場合もあるため、事前に確認してから利用することをお勧めします。
5.コートにカビが発生する原因とは?
コートは季節柄、クローゼットに保管されることが多く、湿気や汚れが蓄積しやすい環境にあります。
特に、梅雨時や冬場の寒暖差が激しい時期は湿度が上昇しやすく、コートにとってカビが繁殖しやすい状況です。
また、クローゼット内は通気性が悪く、酸素の供給が制限されるため、カビの繁殖に適した条件が整いやすいです。
さらに、コートには日常的に付着する汚れや皮脂などの栄養分もあり、これらがカビの繁殖を助ける要因となります。
したがって、湿度や温度の管理、定期的な掃除や通気、衣類の保管方法の見直しが重要です。
5-1. コートの汚れと付着物
他の衣類と異なり、コートは一般的には頻繁に洗濯することが難しいため、使用後にそのままクローゼットにしまうことが一般的です。
しかし、着用後のコートには日常的に付着する埃や食べカス、そして人間の皮脂などが含まれています。
これらの汚れはカビの繁殖にとって理想的な栄養源となります。
そのため、汚れを放置したままクローゼットに保管すると、カビがこれらの栄養源を利用して繁殖し、いつの間にかコートがカビだらけになっていることがあります。
5-2. コートの湿気と水分
雨や雪の日に着用したコートはしばしば水分を含んでいます。
完全にびしょびしょに濡れたコートをそのままクローゼットにしまうという方は少ないでしょうが、乾燥が不十分だったり、濡れていることに気付かずにクローゼットに戻してしまうことはあります。
カビは水分を好むため、空気中に浮遊しているカビの胞子が濡れたコートに付着し、そこから繁殖していきます。
また、見逃されやすいのが人間の汗です。
夏と比べて冬は汗をかいていないように感じるかもしれませんが、それでも人間は常に水分を放出しています。
そしてその水分をコートが吸収しています。
湿気を含んだコートは、クローゼットの湿度を上昇させてしまうため、一緒に収納している他の衣類もカビが繁殖しやすくなります。
5-3. 収納場所の湿度と汚れ
収納場所がコートにカビの原因となることもあります。
たとえば、日当たりの悪い北側の部屋は湿気がこもりやすく、その中にあるクローゼットも同様にジメジメした状態になりがちです。
さらに、クローゼットは物がたくさん収納されているため、定期的な掃除が行われていない場合もあります。
これらの要因が重なると、カビが好む条件である「湿気」と「栄養」が揃い、クローゼット内でカビが繁殖しやすくなります。
その結果、コートにもカビが移る可能性があるのです。
6.7つのカビ対策:再発予防に取り組む
5.コートにカビが発生する原因として解説したように、汚れや水分の付着、そして収納場所の問題が挙げられます。
これらの原因を予防するためには、適切な対策が必要です。
以下に、簡単なカビ対策を7つご紹介します。
これらの対策はすぐに実践できるものばかりですので、ぜひ今日から取り入れてみてください。
6-1. 着用後の陰干し
コートを着用した後は、雨や雪、そして人間の汗が染み込んでいる可能性があります。
ただし、そのままクローゼットにしまうと、湿気がこもってしまい、コート自体にカビが発生しやすくなります。
この問題を防ぐためには、着用後はすぐにクローゼットにしまわず、ハンガーに掛けて屋外で陰干しすることが重要です。
おおよそ半日程度干すことが理想ですが、コートが濡れている場合は完全に乾くまで待ちましょう。
6-2. 汚れの即時取り除き
コートを着用した後、半日ほど陰干ししておくと同時に、コートに付着した汚れを取り除く作業が重要です。
洋服ブラシを使用して、表面に付着している埃や食べカスなどを丁寧に取り除きましょう。
食べこぼしや泥はねなどが付着している場合は、シミ抜きを行うことをお勧めします。
作業の手順は以下の通りです。
・汚れがついた部分の裏地に乾いたタオルを当てます。
・中性洗剤を含ませた濡れたタオルで、汚れがついた部分をポンポンと軽く叩きます。油汚れの場合はお湯で濡らした方が落ちやすいです。
・汚れが落ちたら、すすいで硬く絞ったタオルで洗剤を拭き取ります。この時も軽く叩くように行ってください。
・最後に乾いたタオルをコートの裏と表に当てて、水気を取り除きます。
以上の作業が終わったら、コートをしっかりと陰干しして乾かし、クローゼットに戻すようにしてください。
もし汚れが落ちないようでしたら、クリーニングに出すことをお勧めします。
6-3. クリーニング後のビニールカバー取り外し
クリーニングから戻ってきたコートには、通常ビニールカバーが掛けられていることが一般的です。
埃や傷から保護するためにビニールカバーをそのままクローゼットに戻すことは、誰もが考えることかもしれませんが、実際にはそれが良いとは限りません。
クローゼット内は通気性が悪く、湿気がこもりやすい環境です。その中でビニールカバーを使うと、通気性がさらに悪くなり、湿度が上昇しやすくなります。
このような状況では、カビが発生しやすくなる可能性が高まります。
したがって、埃や傷から守るためにカバーを掛けたい場合は、通気性の優れた不織布カバーなどを使用することをお勧めします。
これによって、コートを湿気やカビから守ることができます。
6-4. 除湿剤の設置
クローゼット内の湿度が高い場合は、除湿剤を使用して湿度を下げることが重要です。
湿気は通常、上よりも下や、部屋の隅に溜まりやすい傾向があります。そのため、クローゼットの四隅の下などに除湿剤を配置すると効果的です。
除湿剤は湿気を吸収し、水が溜まっていきます。しかし、一定の限界を超えると除湿効果が低下します。そのため、効果がなくなった除湿剤は早めに交換するようにしましょう。
もしクローゼットが特に湿気っぽくて、除湿剤の水がすぐに満杯になってしまう場合は、大容量の除湿剤を選ぶことが重要です。
例えば、「白元アース ドライ&ドライUP NECO 1000mL」は大容量なので、交換の頻度を減らすことができます。
また、エコ仕様のため、使用後に水を捨てて折りたたむことができ、ゴミの量も削減できます。
6-5. コートの密集を避ける
クローゼットに洋服を詰め込みすぎると、通気性が悪くなりカビの発生リスクが高まります。
カビは空気の滞留する場所で発生するため、十分な通気が必要です。ですから、収納する際には隙間を作るように心がけましょう。
収納スペースが限られている場合は、整理整頓を行い、不要な物を処分してクローゼットに余裕を持たせることが重要です。
これにより、洋服同士が密着しすぎることなく、十分な空気の循環が確保されます。
6-6. 定期的な換気
湿気のこもったクローゼットはカビの温床となりますので、定期的に空気を入れ替えることが重要です。
特に雨の日など湿度が高い日には、湿った空気をクローゼットに取り込まないように注意しましょう。
晴れた日に空気を入れ替えるか、エアコンの除湿機能を活用することをおすすめします。
空気の入れ替えがうまくいかない場合は、クローゼットに扇風機やサーキュレーターを設置して、空気の循環を促すことも効果的です。
6-7. 定期的な掃除と手入れ
コートを清潔に保つだけでなく、クローゼット自体も定期的に掃除することが重要です。
クローゼット内には埃やダニの死骸、人間の髪の毛や皮脂など、カビの栄養源となるものがたくさん溜まっています。
このような汚れを放置しておくと、カビの発生を促進してしまいますので、定期的な掃除を心がけましょう。
クローゼットの中身を取り出して掃除機をかけたり、拭き掃除をすることで、クローゼット内の汚れを除去することができます。
また、カビはアルコールが苦手なので、消毒用エタノールを使ってクローゼット内を消毒するのも効果的です。
ただし、水拭きやアルコールを使用した後は十分に乾燥させることが重要です。
湿気を取り除いた後に収納物を戻すようにしてください。
7.まとめ
今回は、コートに発生したカビを自宅で効果的に取り除く方法を詳しく紹介しました。
大切なコートを傷つけないために、必ず洗濯表示マークを確認することが重要です。
白カビに対する取り除き手順は次の通りです
・屋外でのカビ除去作業を行います。
・衣類用の粘着テープを使用して、表面のカビを取り除きます。
・布で残ったエタノールを拭き取ります。
・コートを完全に乾くまで陰干しします。
一方、黒カビには酸素系漂白剤を使用するので、次の手順でカビ取りを行います
・綿棒に酸素系漂白剤を塗布し、カビの部分に塗ります。
・大きな容器にぬるま湯と酸素系漂白剤を溶かします。
・コートを容器に漬けます。
・コートを水で洗い流します。
・完全に乾くまで陰干しします。
ただし、カビは少しでも残っていると再発する可能性があるため、再発を防ぐためにはクリーニング業者に依頼することをおすすめします。
また、カビ対策も重要です。
・着用後の陰干しや即時の汚れ取り、
・ビニールカバーの適切な取り外し、
・除湿剤の設置、
・コートの密集を避けること、
・定期的な換気と掃除
これらの対策を行うことで、コートをカビから守り、長く着用できるようにしましょう。
カビバスターズ岐阜の佐藤でした。
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