カビ取り専門業者が教える!台風・集中豪雨後の水害カビ対策
2024/08/28
こんにちは!カビバスターズ岐阜の佐藤です。
いつもカビバスターズ岐阜のブログをご覧いただきありがとうございます。
カビ取り専門業者が教える!台風・集中豪雨後の水害カビ対策
近年、世界各地で異常気象が頻発しています。
特に、記録的な豪雨や強力な台風による水害が、私たちの生活に大きな影響を与えています。
日本でも毎年のように
・台風
・大雨
・集中豪雨
などによる被害が報告されています。
しかし、水害がもたらす影響は、一過性のものではありません。住環境に与える長期的なダメージにも注意が必要です。
東大の気候システム研究センターが発表した気候変動予測によれば、地球温暖化による大気中の水蒸気量の増加が、今後も大雨の頻発を促進するとされています【1】。
実際に、国土交通省のデータによると、1995年から2004年にかけての水害による一般資産被害総額は、1622億円から4360億円へと約2.6倍に増加しました【2】。
さらに、2015年には3900億円、2016年には4660億円もの被害が記録されています【3】【4】。
これにより、これまで水害が起こらなかった地域でも、今後はそのリスクが高まる可能性があります。
そこで今回は
・水害が引き起こす住環境への影響とカビの発生リスク
・水害後に取るべき適切な対処法
・事前にできる水害対策
について解説します。
【参考文献】
【1】東大気候システム研究センター
【2】国土交通省データ
【3】2015年度の水害被害額
【4】2016年度の水害被害額
このように、適切な事前対策と迅速な対応が、被害を最小限に抑えるために重要です。
この記事では、その具体的な方法について詳しく説明します。
目次
1.水害によるダメージとその後のカビ発生リスク
2.水害後の適切な対応策
2-1. カビ発生の原因を取り除く
2-2. 乾燥させるための方法
3.水害で発生したカビの除去方法
3-1. エタノールを用いたカビ取り法
3-2. 塩素系薬剤を使ったカビ取り法
4.水害の被害を受ける前にできる準備と対策
4-1.漏電に備える
4-2.写真や書類の保管場所に注意
4-3.リスクの高い地域を避ける
5.まとめ
1.水害によるダメージとその後のカビ発生リスク
大雨や台風などの水害は、洪水や河川の氾濫を引き起こし、その結果、汚水が家屋に侵入することで深刻な被害をもたらします。
これにより、家屋や家具が水浸しになり、カビの発生源となる湿気が発生します。
東海豪雨のケーススタディ
たとえば、東海豪雨の際、名糖産業株式会社名古屋研究所では、流されなかった書類や書籍にカビが発生し、電子機器も損傷し使えなくなったという報告があります。
また、海外では、アメリカのニューオーリンズが大規模なハリケーンに襲われた際、高湿度を好むスタキボトリス属のカビが住宅内で繁茂し、室内の空気中に高濃度の胞子が検出される事態が発生しました。
2.水害後の適切な対応策
作業に必要な道具・服装の準備
水害後の作業には、次の道具や服装が必要です。
汚れても良い服(長袖・長ズボン): 汚水で汚れることが多いため、使い捨てても良い服装が推奨されます。また、薬品を使用する際の保護にもなります。
マスク: カビの胞子や粉塵を吸い込まないようにするために必須です。
軍手とゴム手袋: 清掃や薬品使用時に手を守るため、ゴム手袋の上に軍手を重ねると効果的です。
ゴーグル: 汚水や薬品が目に入らないようにするための保護具です。
2-1. カビ発生の原因を取り除く
水害で家屋や家具が水浸しになった場合、まずはそれらを乾燥させることが最優先です。
乾燥を怠ると、カビが発生し、家全体に広がる可能性があります。
乾燥の方法としては、以下の2つがあります。
2-2. 乾燥させるための方法
送風機や扇風機を使った乾燥
一般的な方法ですが、汚れが飛散する可能性があるため、周囲に注意しながら作業を行う必要があります。
太陽光を利用した乾燥
太陽光にはカビの発生を抑える紫外線が含まれており、効果的な乾燥方法です。しかし、天候に左右されやすいため、天候を確認しながら行うことが重要です。
3.水害で発生したカビの除去方法
水害によって被害を受けた後、その物品がカビを除去した後も使用可能かどうか、まず確認することが重要です。
壁のヒビに注意
家屋の壁にヒビが入っている場合、漏水のリスクが高まり、それがカビの発生を促進する原因となることがあります。
特に、ヒビが入った壁に壁紙を貼り直すと、壁と壁紙の間に湿気がこもり、カビが発生しやすくなります。
カビが発生すると、壁紙が剥がれたり、再度工事が必要になる可能性があるため、修復作業には慎重に取り組むことが必要です。
家具の使用可否の判断
家具の場合、水分を多く吸収すると、乾燥後に形状が戻らないことがあります。
また、湿気が残った家具はカビが生えやすいため、状態によっては廃棄を検討することも必要です。
お気に入りの家具を無理に乾燥させて使用し続けると、後でカビが発生してしまう可能性があります。
それでは、カビが発生してしまった場合の対処方法を見ていきましょう。
3-1. エタノールを用いたカビ取り法
エタノールを使用してカビを除去する方法です。
消毒用のエタノール(70%以上)を使用し、カビの生えた箇所に直接散布します。
エタノールは引火性が高いため、火の近くでの使用は避けてください。
また、家具やアクリル製品、革製品など、エタノールが表面を傷める可能性のある素材には使用しないよう注意しましょう。
3-2. 塩素系薬剤を使ったカビ取り法
塩素系薬剤を使用すると、カビの除去とともにカビが残した色素の漂白も可能です。
界面活性剤が含まれた塩素系薬剤を使用し、カビが生えた部分に散布します。
薬剤を使用する際には、漂白効果があるため、色落ちしても問題ない服装で作業を行いましょう。
また、木材などの素材に使用する場合は、脱色しすぎないよう注意が必要です。
塩素系薬剤は皮膚に触れると刺激が強いため、手袋を着用して作業し、薬剤が残らないようにしっかりと拭き取ることが重要です。
また、換気を十分に行い、薬剤を吸い込まないよう注意してください。
4.水害の被害を受ける前にできる準備と対策
4-1.漏電に備える
まず、重要なのが漏電防止です。特にタコ足配線などの低い位置に設置された電気配線は、浸水によって漏電のリスクが高まります。
これを防ぐために、電源コードやタコ足配線を高い位置に固定することをお勧めします。
結束バンドなどを使って、配線が地面に接触しないように工夫しましょう。
また、データを保存している電子機器(パソコンやハードディスクなど)は水害時に特に被害を受けやすいため、これらもできるだけ高い場所に設置することが重要です。
4-2.写真や書類の保管場所に注意
水に弱い書類や写真などは、一度濡れると元の状態に戻すことが難しく、カビの発生源にもなりやすいです。
これらの大切な品は、棚の上など水が届かない場所に保管することをお勧めします。
特に写真は水に濡れると劣化しやすく、回復が困難な場合がありますので、注意して保管してください。
4-3.リスクの高い地域を避ける
最も重要なのは、リスクの高い地域への居住を避けることです。
河川沿いや地盤の緩い地域、海抜の低い場所は、浸水の危険性が高いため、住む場所を選ぶ際にはこれらの要素を考慮することが重要です。
住居選びは、家族の安全を守るための大切な決定です。
5.まとめ
災害に備えて、事前に対策を講じておくことで、被害を最小限に抑えることができます。
水害が発生した際の適切な対応と予防策について、しっかりと準備しておきましょう。
また、水害は発生時の被害だけでなく、その後の対処による二次被害も深刻です。
もし水害によるカビ被害にお困りでしたら、どうぞお気軽にご相談ください。
カビバスターズ岐阜の佐藤でした。
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